コーチングセッションを進めていく上で、特に私が大事にしているのは次の3つです。
1.聞く
コーチングは「聞く」に始まり「聞く」に終わると言っても過言ではないでしょう。
「聞き上手はモテ上手」なんて下世話な言葉もあるくらい、聞くことは相手との関係構築の一丁目一番地です。「傾聴」という言葉も最近良く聞きますし、それに関連する書籍もたくさん出回っています。そのぐらい「本当に聞く」ことへの関心が高まっていますが、自分の思いを脇において、相手の話をそのまま受け止めるというのは、実は容易ではありません。同時に、自分が「聞く」側にいるということは、相手が「話す」側にいるということです。聞いてもらい、しゃべることで人の思考は活性化したり深化したりします。
「聞く」ことが本当にできれば、もうコーチングは十分成り立っていると言えるのだと思います。
2.問う
相手に話してもらうと言っても、落語のようにずっとしゃべり続けというわけにはいきません。コーチングにテーマを持ち込むのがクライアントの仕事なら、会話を通じてそのテーマを深めるアプローチを提供するのがコーチの仕事です。「問い」はその中の代表的なもので、効果的な問いをクライアントに投げかけられるかどうかは、コーチングの質に直結します。
どうしても人は勝手知ったる世界で考えたり答えたりしようとしがちです。しかしそれでは狭い世界で小さく安住しているようなものです。「そんなこと考えたこともない」というような問いをご提供して、クライアントがこれまでとは違う世界を覗き込んだり足を踏みいれたりできるようにすることが私のコーチとしての仕事です。
また、「効果的な問い」をクライアントに届けるには、もちろん言葉も大事ですが、それ以上にコーチの姿勢が重要です。問いによって相手が自分の中の本当の自分と向き合えるかどうかは、コーチのオープンでかつ相手を信頼する心が何よりも重要だと私は考えています。
3.感じる
上の二つは市販のコーチングテキストにも書いてあるようなことです。私もプロコーチを名乗るようになって、これらのことは学びを深めたり訓練を積んできたりしました。そして今は「聞く」だけでは不十分で、「感じる」ということを大事にしたいと思うようになりました。
話は言葉を通じて聞くものです。そして心や思いは感じるものです。言葉は、時に、話し手の思いをそのまま表しているとは限りません。決してウソをつこうと思っているわけではなくとも、実は本人自身が自分の本当の思いに気がついていないということも普通に起こり得ます。言葉は必ずしも実相ではなく、その奥にある本当のものを拾い上げていきたいと思っています。
また、頭で考えたことだけで自分を律していこうというのは、実は窮屈な生き方で、自分の本来持っているものを存分に活かしているとはいえません。頭より心は今何を感じているのか。そしてその心に大きな影響を及ぼしているのが身体の力です。そんなことも含めたトータルとしてのクライアントを感じながらトータルの私でコーチングセッションをしていきたいと思います。

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